2018年01月11日

グループで最大の成果を出す方法とは…

デンマークの授業の進め方は、

生徒たちがお互いに考えあい、

協力しながら学習する

というグループワークのスタイルが多い。


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代表的な授業は、

約2〜3週間かけて

一つの映像作品を創り上げるというプロジェクト。


脚本を書く子、

役者をする子、

監督をする子、

カメラで撮影する子、

デジタル編集する子・・・と、

求められる才能や役割はさまざま。


みんながそれぞれ得意分野を生かして参加でき、

大きな達成感を得られるという。



  ポイントは、

  自分だけができても評価されない点。


  チーㇺのためにいかに得意分野を発揮し、

  その結果、

  チームのパフォーマンスが

  どれほど上がったかが評価の焦点となる。



  だから、

  自分が得意なこと、

  友達が得意なことをよく理解して、

  どう掛け合わせたら最大の成果が出せるか。


  逆に、

  最大の成果を出すためにはどの子と組めばいいのか、

  この課題を解決するためにはどの子に頼めばいいのだろうか・・・。


  そんなことを自分たちで考えながらプロジェクトを進めていくそうだ。


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  先生も、生徒一人ひとりの才能を見出し、

  その特技に本人が気づく機会を与えることを大事にしている。


  勉強は苦手だが、パソコンスキルが高い子には、

  低学年の授業のパソコンアシスタントに抜擢したり、


  自閉症の子には、

  学校へ来るお客様にお菓子を配ってお出迎えする役を頼んだり。


  他人から感謝される体験が

  子どもたちの自信につながることを知っているから。




  グループワークは日本の学校でも取り入れられているものの、

  評価の仕方が課題となっている。


  ダイバーシティーやインクルージョンの土台が育たなければ、

  大人になってビジネスの現場で役立てることは難しいだろう。



  近年、いろいろな企業でイノベーションを起こすために、

  多様な文化や背景、個人的な特質を持った人を

  組織に迎えているが、

  結局、多様な人材を揃えても

  現場でその能力を生かしきれない

  という問題が生じている。



  デンマークのグループワーク授業に、
   解決のヒントが詰まっているような気がした。
posted by YOKO at 11:11| Comment(0) | 義務教育機関

2018年01月10日

デジタル化で効率的に

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二人ずつ机を並べた教室はとても静かだった。



というのも、

学習到達度は生徒によってばらつきがあって当然。

その前提で、この学校では子ども別にカリキュラムを組んでいる。



先ほどの4年生の算数の授業で、

多くの子は分数を学んでいたが、

掛け算をおさらいしている子もいた。


そして、先生のパソコン画面には、

各生徒の進捗度や正答率が

グラフでリアルタイムに表示される。


先生は、それを見て

つまずいている子に声をかけ、

サポートしていたのだ。


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日本のように黒板を使った講義スタイルで、

全員に理解させるのは簡単なことではない。


デジタル化で先生の負担はグッと減り、

子どもたちも授業についていけずに

つまらない思いをしなくて済む。


席が隣同士の子どもが教えあう姿も見られた。


こうした環境だからこそ、

障がいの有無にかかわらず

みんな一緒の教室で学ぶ

「インクルーシブ教育」が

実現していると感じた。


次回は、

このインクルージョンと、

ダイバーシティーを体現した

象徴的な授業について報告します。

posted by YOKO at 11:38| Comment(0) | 義務教育機関

2018年01月09日

楽しくなければ学校じゃない!

国連の世界幸福度ランキングで

常に1位か2位のデンマーク。


幸せの感度が高い国民性は、

公立小中学校を訪れて、

「やっぱり教育によるものなんだ!」

と確信した。


デンマークの義務教育は、

6歳(0年生)〜15歳(9年生)の一貫教育。


教科書や教材、教え方は

各学校に任されていて、

テストで序列化することもない。


教育の目的は、

社会の中で居場所を見つけ、

能力をみんなのために発揮することだから。


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訪ねた学校は、

ロラン島南部の廃れた地域にあるが、

隣国ドイツとの間に海底トンネルを通す計画があって、

徐々に人が集まるだろうといわれている。


生徒の国籍は様々。

障害がある子も同じ教室で一緒に学んでいる。


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まず、目に飛び込んだのは

校舎に掲げられた校訓。


青、緑、黄色のパーツには、それぞれ

Leaning(学ぶ)」

Trivsel(楽しく通う)」

Internationaltudsyn(国際感覚)」

と記され、この3つが調和して楕円を描いていた。


中でも特に大切にしているのが、

「Trivsel(楽しく通う)だそう。


つまりWellbeingで、

学校は朝食を食べてこない子のために

賞味期限が近づいた食材で朝食を提供し、


廊下にはちょっとした椅子と机を置いて、

先生はいつでも生徒の相談に乗る。


日本で課題の「小1プロブレム」にも

きめ細やかな対応が。


自由な幼稚園から

一日に何コマも授業がある学校に来て

戸惑わないよう、

0年生の期間を半年弱設けて、

学校で一日を過ごす感覚を

身に着けさせていた。


だからか、

生徒はみんな天真爛漫!


いわゆる「不登校」の生徒もいない。


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疑い深い日本人の私たちが

「みんな本当に幸せ?」

「先生のこと本当に信頼してる?」

と尋ねたら、


間髪入れず、

当たり前のように、

全員「YES!」。



先生も

「生徒とは対等な関係。

親に話せないことを話してくれる子もいるので、

秘密を守ることを大切にしている」と話してくれた。



様々な背景を持った

個性ある一人ひとりが、

ちゃんと学校の中に

居場所を見つけている。


子どもたちの表情がそれを物語っていた。


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posted by YOKO at 15:25| Comment(0) | 義務教育機関