2018年01月10日

デジタル化で効率的に

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二人ずつ机を並べた教室はとても静かだった。



というのも、

学習到達度は生徒によってばらつきがあって当然。

その前提で、この学校では子ども別にカリキュラムを組んでいる。



先ほどの4年生の算数の授業で、

多くの子は分数を学んでいたが、

掛け算をおさらいしている子もいた。


そして、先生のパソコン画面には、

各生徒の進捗度や正答率が

グラフでリアルタイムに表示される。


先生は、それを見て

つまずいている子に声をかけ、

サポートしていたのだ。


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日本のように黒板を使った講義スタイルで、

全員に理解させるのは簡単なことではない。


デジタル化で先生の負担はグッと減り、

子どもたちも授業についていけずに

つまらない思いをしなくて済む。


席が隣同士の子どもが教えあう姿も見られた。


こうした環境だからこそ、

障がいの有無にかかわらず

みんな一緒の教室で学ぶ

「インクルーシブ教育」が

実現していると感じた。


次回は、

このインクルージョンと、

ダイバーシティーを体現した

象徴的な授業について報告します。

posted by YOKO at 11:38| Comment(0) | 義務教育機関

2018年01月09日

楽しくなければ学校じゃない!

国連の世界幸福度ランキングで

常に1位か2位のデンマーク。


幸せの感度が高い国民性は、

公立小中学校を訪れて、

「やっぱり教育によるものなんだ!」

と確信した。


デンマークの義務教育は、

6歳(0年生)〜15歳(9年生)の一貫教育。


教科書や教材、教え方は

各学校に任されていて、

テストで序列化することもない。


教育の目的は、

社会の中で居場所を見つけ、

能力をみんなのために発揮することだから。


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訪ねた学校は、

ロラン島南部の廃れた地域にあるが、

隣国ドイツとの間に海底トンネルを通す計画があって、

徐々に人が集まるだろうといわれている。


生徒の国籍は様々。

障害がある子も同じ教室で一緒に学んでいる。


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まず、目に飛び込んだのは

校舎に掲げられた校訓。


青、緑、黄色のパーツには、それぞれ

Leaning(学ぶ)」

Trivsel(楽しく通う)」

Internationaltudsyn(国際感覚)」

と記され、この3つが調和して楕円を描いていた。


中でも特に大切にしているのが、

「Trivsel(楽しく通う)だそう。


つまりWellbeingで、

学校は朝食を食べてこない子のために

賞味期限が近づいた食材で朝食を提供し、


廊下にはちょっとした椅子と机を置いて、

先生はいつでも生徒の相談に乗る。


日本で課題の「小1プロブレム」にも

きめ細やかな対応が。


自由な幼稚園から

一日に何コマも授業がある学校に来て

戸惑わないよう、

0年生の期間を半年弱設けて、

学校で一日を過ごす感覚を

身に着けさせていた。


だからか、

生徒はみんな天真爛漫!


いわゆる「不登校」の生徒もいない。


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疑い深い日本人の私たちが

「みんな本当に幸せ?」

「先生のこと本当に信頼してる?」

と尋ねたら、


間髪入れず、

当たり前のように、

全員「YES!」。



先生も

「生徒とは対等な関係。

親に話せないことを話してくれる子もいるので、

秘密を守ることを大切にしている」と話してくれた。



様々な背景を持った

個性ある一人ひとりが、

ちゃんと学校の中に

居場所を見つけている。


子どもたちの表情がそれを物語っていた。


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posted by YOKO at 15:25| Comment(0) | 義務教育機関

2017年12月26日

何に幸せの価値を置くか?

デンマークには、

他の国の言葉に置き換えられない

独特の概念を表す言葉

Hygge(ヒュゲ)」がある。


人と人とのふれあいから生まれる

温かくて居心地の良い空間や時間

という意味らしい。



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森の幼稚園にある

丸太と鉄板でできた馬の遊具や、

板切れを組んだ海賊船、

低い天井と緑化した平屋根が印象的なお昼寝小屋。


これらはみんな、

園児の保護者が

先生たちと一緒に手作りしたそう。


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「教育熱心で、時間もあって、

子どもに手をかけられる親の集まりなのかな?」


と思いきや、

大半の家庭が共働きだという。


実際、この幼稚園では

授業参観や運動会などの行事は皆無。


朝食も昼食も幼稚園で提供されるし、

日本では欠かせない連絡帳もない。

先生と保護者のやり取りはSNSだ。





デンマーク人の価値観がはっきり見えて

面白いなあと思う。



日頃の保育の成果を見せるために

わざわざ時間を割くのは

もったいないと感じているのだろう。




でも、


子どもが一日の大半を過ごす

幼稚園の遊具を

みんなでワイワイ言いながらつくる時間は

積極的に確保する。


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遊具をつくるひとときは、

きっとヒュゲなのだろう。


子どもたちは、

そんな親の姿を見て

幸福感に包まれるに違いない。

そして、欲しいものは

つくればいいとも学ぶ。


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デンマーク人は、

自分にとっての幸せが何か

をよく知っていて、

そのためのアイテムは少しで十分だ

ということも分かっているように思う。


だから、

必要ないアイテムは

あっさり手放せるのだ。


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自動車に150%の税金がかかるなど、

お金を稼いでも

ほとんど手元に残らない社会システム

故に生まれた「Hygge」ともいえるが、


身近なところに幸せを見出し、

等身大で生きる姿には

学ぶところが多かった。

posted by YOKO at 11:51| Comment(0) | 幼稚園