2018年02月23日

成果はチームでつかみ取る

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バブル崩壊後の日本で、

多くの企業が取り入れた成果主義。


年齢や階級に関係なく

昇進・昇給させる仕組みで、

従業員同士の切磋琢磨を促し、

会社の成長につなげる―。


ただ、

個人にフォーカスした

目標管理のみ行って、

社員間の足の引っ張り合いを生み、

モチベーション低下を引き起こした

失敗例も数多い。


今回訪問したMALMOS社の

モーテン・ハンセン社長の話を聞いて、


成果を個人のものとせず、

いかにチームのものにできるか。


そのチームをどれだけ大きくしていけるかが、

「成長し続けられる企業」の試金石だと思った。


ハンセン社長は、

会社をサッカーコートに例えた。


「わが社の4つのコーナーフラッグは、


@お互いにきちんと話をする(陰口を言わない)


Aコンタクトがあった時は、

必ず24時間以内にレスポンスする

(答えを言う必要はない。

受け取ったことを相手に伝える)


Bお互いを信頼する。

決定したことは、

持てる条件の中で

ベストだったと信じる


C私たちにあるのは限界でなく、

可能性だけ。

問題は解決するもので、

生み出すものではない



掲げた4つのスローガンを守って、

自由に試合をしよう!

というスタンスだ。


逆に、

この4つのフラッグから

はみ出した場合は

深刻な問題なので話し合う。



つまり、

社内でプレッシャーを掛け合うよりは、

みんなで助け合って

目指すところに辿り着こう。


もちろんハードに仕事をしなければ

得たい宝物は得られないので、

ハードに働きつつも

困った時には助けあい、

孤独な戦いにしないということだ。



チームワークづくりは、

会社が主催する

夏祭りやクリスマスパーティー、

健康増進のためのイベントなど、

仕事と直接関係ない

豊富なアクティビティーが

一役買っている。


仕事を離れ、

部署を越え、

時には家族も巻き込んだ交流で、

一歩踏み込んだ人間関係の輪を築いている。


経営陣の距離も近い。

毎年、連れ立って

4泊5日の海外研修に行くほか、

年4回はリュックサックを背負って

デンマーク各地の山を登る。


景色のよいところで腰を下ろし、

普段仕事で感じていることなどを

率直に話し合うそうだ。


オフィスとは違う

解放感の中でこそ

出てくる本音もある。


これらが循環して、

仕事が楽しいと思える

企業風土が作られているという。



働くことは苦行でなく、

喜びでなければいけない。


原点に返らせてくれたハンセン社長だった。


posted by YOKO at 10:40| Comment(0) | 先進企業の取組み

2018年02月09日

働くスタッフの環境を整える

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一面の窓ガラスから

明るい陽射しが差し込む

吹き抜けのオフィス。

天井からは

不規則にぶら下がる

球体の照明が

この会社の快適さを照らし出す。


フロアには、

高さの違うデスクが

整然と並んでいる。

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デンマークでは、

従業員から腰痛防止などの理由で

要望があれば、

会社は立ち仕事ができるデスクを

用意しなければならないらしい。


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会議室もまるでカフェのよう。


普段は食堂という2Fの一室には、

観葉植物がセンス良く配置され、

日本からの訪問者をフルーツやビスケット、

飲み物で歓迎してくれた。


アウトドアをイメージした

お洒落な手作り家具で

リラックスできそうな空間が広がっている。

スタッフが空を見ながら考え事をしたり、

談笑したりしている姿が目に浮かぶ。


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ジムもあった。

健康を気遣いジムに通う従業員が

少なくないことを知った会社が、

「業務後に、あらためてジムに行くのは大変だろう。

それなら会社で運動して帰ればいい」

と設置した。



集中力ややる気を

自らコントロールする

「エネルギー管理」の観点から、

業務時間中の利用も

許されているという。



これらは、

日本でいう「福利厚生」

にあたる部分だろう。


あまりに快適なオフィスで

生き生きと働く社員を目の当たりにして、

ふと思ったことは、


日本で「非金銭報酬」「企業努力」

などと言い換えられる

消極的なそれでは

全くないということ。


社員たちが

高パフォーマンスで

会社の利益や価値を上げ、

優秀な人材をさらに呼び込み、

定着させる「戦略」「投資」

のような位置づけなのだと。


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階段・コピー室・喫茶室など

いたるところに

ストレッチや姿勢を正すように促す

図解式メッセージボードが掲げられていた。


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壁に掛けられた

大きなホワイトボードには、

スタッフの顔写真入りのマグネットで、

いつ・誰が・どこで作業をしているのかが

一目でわかる。


デスクも棚もどこも整理整頓されていて、

書類が山積みになっていることはなかった。


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自分たちが創り上げた景観を写真に収め、

アート作品のように飾っているところも素敵だった。



働くスタッフの環境を整えることが、

心も整えていくのかもしれない。


コスト削減の嵐が吹き荒れる日本で、

戦略や投資になり得るものが

簡単に切り捨てられていないか。


あらためて考えさせられた。

posted by YOKO at 10:10| Comment(0) | 先進企業の取組み

2018年02月08日

時間管理よりエネルギー管理⁈

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「働き方改革とは長時間労働の是正だ」

と捉える企業は多いだろう。


ワークライフバランスを実現するために、

まずは時間管理を徹底して

生産性の向上を目指す。


他の施策を組み合わせたりもするが、

効率よく働くためには

時短がメイン。


それが一般的だろう。



しかし、

デンマークの“働きやすい企業No1”

を受賞したMALMOS社は違う。


モーテン・ハンセン社長は

「エネルギーマネジメントこそが大切」

と訴える。


訳して「熱量管理」。


聞き慣れない言葉だ。


ハンセン社長のいうエネルギーは、

一人ひとりがその時々に発揮できるパワー

と言い換えられるかもしれない。



816時まで働くことが

全ての従業員に必要と思っていない。

最大のエネルギーを出せる時間帯は

人によって違うのだから。


働く時間でなく、

プロジェクトの進行を

きちんと守っているかを評価する」

という。



従業員のモチベーションや集中力に

全く目を向けず、

定時退社させることだけにこだわっても

生産性は上がらない。


持ち帰り残業が増えて

事態はより深刻になるだけ。


日本企業の長時間労働が減らない根幹には、

エネルギー管理の視点の欠如があるのではないか。



ハンセン社長は、

社員のエネルギーをマネジメントできる

「企業文化の構築」こそ

戦略的経営に不可欠とする。



では、

エネルギー管理とは具体的に何か。


MALMOS社が実践する代表的なものが、

会議前に行う

「セルフエネルギーチェック」。


3分間、深呼吸して、

会議で解決したい事や

成し遂げたい事、

質問に対して

引き出したい事

などを頭の中で整理する。


そして、

各々が身体的・精神的・感情的・スピリチュアル的に

今の状態がどうかを考え、

総合評価を親指で示す。


親指が上向き:良い

親指が横向き:まあまあ

親指が下向き:悪い


参加者は

「だれが、いま、どのような状態か」を知り、

一人でも親指が横から下向きだったら、

その人の状況や理由を聞いて

状態が上向くよう対応する。


全体のエネルギーが低い時は

議題を減らすことも。


逆に、

高ければ議題を増やしたり

難題に取り組んだりするという。 



そもそもエネルギーは目に見えない。

が、感じることはできる。


意識すれば、

今の時間を単純作業や雑務に充てるか、

集中力がいる作業をするか、

自身で仕事をマネジメントできるようになる。


リーダーも

部下のエネルギーをうまく引き出し、

管理できるようになれば、

会社は最大の成果を出せるようになる。


時間管理でなく、エネルギー管理

という概念の下に

社員の働きやすさを追求する。


日本企業が目指す

次のステージではないだろうか。

posted by YOKO at 10:28| Comment(0) | 先進企業の取組み