2017年12月26日

何に幸せの価値を置くか?

デンマークには、

他の国の言葉に置き換えられない

独特の概念を表す言葉

Hygge(ヒュゲ)」がある。


人と人とのふれあいから生まれる

温かくて居心地の良い空間や時間

という意味らしい。



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森の幼稚園にある

丸太と鉄板でできた馬の遊具や、

板切れを組んだ海賊船、

低い天井と緑化した平屋根が印象的なお昼寝小屋。


これらはみんな、

園児の保護者が

先生たちと一緒に手作りしたそう。


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「教育熱心で、時間もあって、

子どもに手をかけられる親の集まりなのかな?」


と思いきや、

大半の家庭が共働きだという。


実際、この幼稚園では

授業参観や運動会などの行事は皆無。


朝食も昼食も幼稚園で提供されるし、

日本では欠かせない連絡帳もない。

先生と保護者のやり取りはSNSだ。





デンマーク人の価値観がはっきり見えて

面白いなあと思う。



日頃の保育の成果を見せるために

わざわざ時間を割くのは

もったいないと感じているのだろう。




でも、


子どもが一日の大半を過ごす

幼稚園の遊具を

みんなでワイワイ言いながらつくる時間は

積極的に確保する。


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遊具をつくるひとときは、

きっとヒュゲなのだろう。


子どもたちは、

そんな親の姿を見て

幸福感に包まれるに違いない。

そして、欲しいものは

つくればいいとも学ぶ。


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デンマーク人は、

自分にとっての幸せが何か

をよく知っていて、

そのためのアイテムは少しで十分だ

ということも分かっているように思う。


だから、

必要ないアイテムは

あっさり手放せるのだ。


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自動車に150%の税金がかかるなど、

お金を稼いでも

ほとんど手元に残らない社会システム

故に生まれた「Hygge」ともいえるが、


身近なところに幸せを見出し、

等身大で生きる姿には

学ぶところが多かった。

posted by YOKO at 11:51| Comment(0) | 幼稚園

2017年12月25日

自分の足で歩く人生を!

ここでは森が教室だ。


木の切り株でスケッチブックを開き、

ロープに乗って風を切る。


「危ないからやめなさい」なんて

口うるさい大人はいない。


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高い木に登り、

小枝の剣を掲げて英雄気取り。


板切れを組んだ船に乗り込んで、

落ち葉の舞う大海原へいざ出発!


高らかに凱歌を響かせよう。


遊び疲れたら丸太小屋でお昼寝だ。

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森の幼稚園のルールはたったの3つ。


@鹿除けのロープの向こうにはいかない


A集合の合図をしたら集まる


B道路に出ない。


自由な森で力いっぱい遊び、

成功や失敗を重ねることで、

子どもたちは自分に何ができるか、

何ができないのかを学んでいく。


そして

「自分の人生は自分で切り拓くもの」と体感する。


それじゃあ、先生は何をするの?


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子どもをあるがまま受け入れて、見守る。

ちゃんと見守る。

それが先生の役目だ。


喧嘩が始まってもすぐには止めない。


仲裁を求めに来た子どもが、

どんな意見を言っても頭ごなしに否定しない。


子どもの目を見て、

じっくり話を聞いたうえで、

今、子どもが置かれている状況を分かりやすく伝える。

そして、

「どう思う?」「どうしたらいいと思う?」と尋ねる。


子どもが自ら答えを導くのを待つのだ。

根気がいる。

時間もかかる。

でも、そのプロセスを決して疎かにしない。


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「たくさんの言葉を操れる大人が、

語彙のまだ少ない子どもにそれを浴びせて、

追い込んではいけない」


と、先生は語った。


こんな教育ができるのは、

保護者の理解あってこそ。


先生と園児との間だけでなく、

保護者と先生との間にもある

強い信頼感と絆を見た気がした。


posted by YOKO at 13:13| Comment(0) | 幼稚園

2017年12月22日

幸せの源泉「みんな違って、みんないい」

デンマークには、


いわゆる「ブーム」がないという。



日本でおなじみの


「インスタ映えする店に行列」はデンマークではあり得ない―。




なぜなら、


好みも考え方も千差万別なのが人間。


「みんな違って、みんないい」と心から思っているから。



なるほど、こんな教育を受けたら、


ブームや人に流されず、幸せに生きていけるかも…。


と、思わせてくれた最初の場所が幼稚園だった。



デンマークの首都コペンハーゲンの南東にある


ロラン島ブランストロップにある「森の幼稚園」。

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晴れの日も、雨の日も、雪の日だって、


五感をフルに使って遊び倒す。



ここでは、クラス分けもお遊戯も、園舎すらもない。



大きな森の中に包まれるような感覚の中で、


四季の移ろいを肌で感じながら、


自分の好きなことを自分で選んでする。


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友達と意見が対立することもある。


そんな時、先生は最善の妥協点はどこか?を判断できるよう導く。



視察した日、


太い木の枝にぶら下げた


一本のターザンロープに長い列ができていた。



すると、


列に並んでいた2人が小競り合いを始めた。



が、一方の子どもはすんなり列を離れて別の遊びを始めた。




後にツアーコーディネーターから聞いたのだが、


“一人一回”と決めて順番待ちをしたとしても、


子どもによってその解釈が違う。


自分が満足するまでを1回と思って何度も列に並ぶ子もいれば、


言葉のまま1回だけと思う子は、何度も並ぶ子に抗議する。



子どもたちは、


どこまで自分は我慢できるかを知り、


それを相手に伝える。



伝えることで、


相手にも気持ちや考えがあることが分かり、


他人と自分は違うと学ぶ。



そうして初めて、


歩み寄りが生まれ、


自分が楽しく過ごすための知恵も育まれるのだろう。



自分の欲求が満たされると、


友達のことも考えられるようになる。




消費税率25%、


所得税率は4060%という


「高負担」の一方で、


医療費も教育費もタダ。


老後の心配もないデンマーク。



この「高福祉」こそが


「世界一幸せな国ランキングNo1


といわれる所以と思っていた。



でも、


幸福の源泉は


実は「みんな違って、みんないい」という


マインドなんじゃないか。




空気を読むことを美徳と捉えて、


自分の意見を言わない風潮がある日本。



空気を読むことに疲れて、


考えなくなり


“どっちでもいい”と


平気で言うようになり、


自分がどう思うのかさえ分からない人も少なくない。



本当にそれでいいのかな?



対話ができる場には


安心感があることをデンマークで知った。



学校や職場が、安心で安全な場となりますように。

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posted by YOKO at 11:02| Comment(2) | 幼稚園